HOW TO PLAY

最初に1枚引いてみる

ルノルマンカードは、使用するカードの枚数が多くなればなるほど雄弁にあなたについて語り始めます。

その騒がしさは、まるでおせっかいな親戚のおばあちゃんみたい。最初から全部を聞こうとすると大変なので、一問一答ぐらいから始めて様子をうかがうのはどうでしょうか。


例えば「今日はどんな一日になりますか?」

例えば「この仕事は私にどんな影響を与えるものですか?」

例えば「あの人は私についてどう思っていますか?」


36枚のカードをシャッフルし、1枚を引いてみます。

シャッフルの仕方はどんなものでも良いです。

トランプみたいにシャッフルして上から引いていく方法でも良いですし、上から7枚目というふうに条件をつけて引くのも良いです。タロットのように左手で3つの山を作って1つにまとめる過程があるのもかっこいいですね。


ルノルマンカードはコミュニケーションツールです。

自分自身を占ったのであれば、カードをきっかけにして自分としっかり話し合ってください。良い結果が出たらそうなる未来もあると信じて積極的になれば良いし、悪い結果が出たならそうならないように改善する方法を、自分と相談してください。友達や肉親を占ってあげた場合も、いろんなことを話すきっかけにしてください。

結果が良い悪いに関わらず、その時あなたがカードに受けた印象に重点を置いてリーディングするのをおおすすめします。


手順まとめ

  1. 質問内容を考えながらシャッフル
  2. 1枚を引く
  3. 1問1答の要領で1枚のカードからイメージを深める

3枚を引いてみる


カードとのおしゃべりが面白くなったら、ちょっと深い話もしてみてください。

あなたが気になっていることについての時系列を教えてもらいましょう。

シャッフルをしたカードの中から、「過去」を表すもの、「現在」を表すもの、「未来」を表すもので、それぞれ1枚ずつ引いてみてください。カードの選び方は、上から連続する3枚でも良いですし、ランダムに選んだ3枚でも良いです。

現在のあなたを中心にこれから起こるであろう未来の予測ができます。


例えば「この勉強方法を続けていくとどうなるのだろう?」

例えば「私はこれから会社でどういう評価をされていくのだろう?」

例えば「あの人と彼女はこれからどういう関係になっていくのだろう?」


人物象徴カードが出てしまった時は、単純に「この人がキーパーソン」とリーディングするのも良いですが、もう1枚補足としてカードを追加しニュアンスを探ってみるのも良いかもしれません。

もちろん悪い未来が出てきた時は、そうならないための対策を前もって自分と相談するのを忘れずに!

もう少しカードと話したければ、「どうしたら好転するか」と尋ねて1枚引いてみると、ヒントを教えてくれるかも。


手順まとめ

  1. 質問内容を考えながらシャッフル
  2. ①、②、③の順番でカードを並べる
  3. リーディング:①は過去、②は現在、③は未来

9枚でジブン設計図を作ってみる

今の自分がどういう状況にいるのか知りたい時には、カードを9枚使って占う方法があります。

シャッフルをしたカードの中から、a〜iの順番でカードを並べます。この時のカードの選び方に決まりはありません。

(私が良く使っている手順としては、トランプみたいにシャッフルをしたあと、カードを左手で3つに分けてもう一度ひとまとめにしたものを、一番上から順番にa、b、cと並べています。このカードの出し方は、昔タロットカードの解説書を読んだ際に「左手は魔女の手」と書いてあって、かっこいいと思ったために今まで習慣化していることです。あなたも好きな方法でシャッフルしてね)


「もしも転職を選んだらどういう状況になるのかな?」

「明日喧嘩した彼氏と話したら仲直りできるのかな?」

「このまま何もしなくてもトラブルは解決するのかな?」


まず自分を中心に置き、そこから世界を見渡すようなイメージを持ってみましょう。これからカードが教えてくれるのは、あなたの質問事においての見取り図のようなものです。


上図の①があなたの質問を象徴するカードです。①を説明するカードとして隣接する②の4枚があります。


まずは①で質問がどういう状態なのかを見てみましょう。


次に①を取り囲む4枚の②はどうでしょうか。単体では悪い意味を持つカードもあるかもしれませんが、①と両横の②を組み合わせるとどうでしょう。また①と上下の②の組み合わせでは違うことが見えてくるでしょう。


左列の③、②、⑤は比較的過去を指しています。

中央の②、①、②は現在地です。

右列の④、②、⑥はこれからの展望を指しています。


③、④、⑤、⑥の組み合わせは、客観的に質問を見た際のイメージであり、アドバイスともなるカードです。


もう少し深掘りしたい場合は、③、①、⑥の組み合わせと、④、①、⑤の組み合わせも考えてみてください。

③、④、⑤、⑥は、①のカードに隣接していません。しかし、あなたに近い位置にある要因だとカードが言ってますよ。良いことも悪いこともしっかり聞き取って、自分との相談に役立てましょう。


手順まとめ

  1. 質問内容を考えながらシャッフル
  2. a〜iの順番でカードを並べる
  3. リーディング:自分自身または状況を表す重要なキーカード①について、イメージを固める
  4. リーディング:4枚の②を絡め、①がどういう状況にあるのか理解を深める
  5. リーディング:左列③②⑤は過去、中央②①②は現在、右列④②⑥はこれから先の展望を表す
  6. アドバイスが必要な場合は、4隅の③④⑤⑥は客観的に問題を見た際のイメージなので考えに役立てる

36枚全カードを使うグラン・タブローに挑戦


ルノルマンカード9枚でのリーディングに慣れたら、この36枚全てのカードを使うグラン・タブローに挑戦してみましょう。


これまでは質問されたことに答えていただけのカードたちが、本気を出しておしゃべりを始めます。

最初はその膨大な情報量に戸惑うかもしれません。慌てずに少しずつカードの話を聞いてくださいね。


お手持ちのルノルマンカードによっては、ボーナスカードがあったり「紳士」と「淑女」のカードが複数枚あるものもあるでしょうが、グラン・タブローは36枚1セットで占います。「紳士」と「淑女」のカードは1枚ずつにしましょう。


まずは質問内容を考えながら気が済むまでシャッフルしてください。

次に1から36の順番でカードを並べます。その際、あなた自身を象徴するカード(女性であれば「淑女」、男性であれば「紳士」)は上の図で黄色く色をつけた部分にあるのが好ましいです。あまりにも端にカードが寄りすぎた時は、できればシャッフルをし直してください。

もちろん象徴カードが端にあっても占うことは可能です。その場合は少し情報が足りなくなったり、問題に対してピンポイントで答えが出にくくなるかもしれません。


あなた自身の場所が決まったら、まずはあなたがどんな時間を歩いているのかを、あなたを中心にした、横1列と縦1列で読みます。


例えば、あなたの位置が上図の21の位置にあった場合、21から左側の19、20は過去の出来事、22から27はこのまま進んでいった時に起こるだろう出来事を表しています。

また、あなた(21の位置)よりも上にある3、12は現時点で表面化している事柄、30はこれから表れてくるかもしれない事柄を指しています。


次に「紳士」のカードの場所を見てください。

恋愛のことを占っている場合、「紳士」と「淑女」の位置が近ければ近いほど心が近いです。同列に並んでいる場合は特にその意味合いが強まります。カードの絵柄にもよりますが、「紳士」と「淑女」が向かい合っていれば心が通じ合っていると解釈することもあります。背中あわせは、二人のタイミングが少しずれている時期にあるかもしれません。


恋愛のことでない場合、あなた以外の人物カードはあなたに影響を与えやすい第三者と考えられます。

その他、家庭内のことであれば「家」のカード、職場や学校のことであれば「庭」や「塔」、仕事のことであれば「狐」や「錨」「魚」、勉強のことであれば「本」、健康のことは「木」など。あなたが占いたい内容によって、中心になるカードは変わっていくでしょう。

あなたに重要なことを表すカードを中心として、上下左右を丁寧に読み解いてくださいね。新しく気づくことがたくさんあるはずです。


上図の1〜3の位置にある青で色付けしたカードたちは、あなたが占っている事柄で特に重要と思われることを伝えています。1のカードの説明を2、3が補ってくれるでしょう。


4隅の赤い枠でマークされた1、9、28、36は、客観的に質問を見た際のイメージであり、あなたへのアドバイスともなるカードです。カードから来る情報が多すぎてわからなくなってきたら、4隅のカードを見てリーディングの方向性を探ってみてください。


ここまでの手順でも充分な情報量ではあるかと思うのですが、まだ不足を感じるあなたには、ハウス・イン・ハウスといった補助的な読み方も存在しています。

こちらはルノルマンカードそれぞれに割り振られている番号を使った占い方です。複雑ですが大変面白いので、例題を作ってまた別項目で後述します。


手順まとめ

  1. 質問内容を考えながらシャッフル
  2. 1〜36の順番でカードを並べる
  3. リーディング:自分自身の象徴カードの横1列、縦1列を読み解く
  4. リーディング:質問内容に関係のあるカードの上下左右を読み解く
  5. リーディング:36枚並べた中の、最初の1〜3枚は問題の重要ポイントを指している
  6. リーディング:36枚並べた中の、4隅に配置されたカードは客観的に問題を見た際のイメージなので考えに役立てる
  7. 以上で不足を感じた場合は、ハウス・イン・ハウスの手法で更に解釈を深める(後述)


グラン・タブローにおけるハウス読みとは?

小さな文字:ハウス=1〜36を番号順に正確に並べた配置

大きな文字:実際にリーディングで並べたカード


例題「これから私の職場において、私の担当する仕事はどうなっていきますか?」


ハウス読みとは?

ハウス読みとは、カードの出る場所そのものに意味があるというリーディング方法です。

ルノルマンカードはそれぞれに番号が振られています。

上の図で言うと、質問者(女性)を示す29番目の場所(ハウス)には「鳥」のカードがあります。つまりは、質問者にとって人とのコミュニケーションが大事であるということがわかります。同時に、実際の29番のカードは14番の「狐」の位置にいます。多少の計算高さが必要なこともわかります。

位置(ハウス)と実際にそこに出たカードを掛け合わせて解釈する方法が、ハウス読みです。


ハウス・イン・ハウスとは?

ハウス・イン・ハウスとは、カード本来の位置(ハウス)に本来のカードがいる状態のことを指しています。

上図の青枠で囲んだ15番と22番を見てください。

15番のハウスに15番の「熊」がいます。同じく22番のハウスには22番の「道」がいます。どちらのカードも、本来の自分の場所にしっかりと入っていることがわかります。

こういった場合、この質問において、このカード2枚が重要な意味を持っているということを表しています。通常の解釈ではなく、強いメッセージを与えているものと受け取ってみましょう。


質問者の問題に立ち返ってみます。

「熊」は一般的に権力の強い人物を表します。質問の内容から、質問者の上司が問題の鍵を握っていたり、もしくは質問者さん自身が強い権力(リーダーシップ)を発揮する必要があるという想像ができます。

「道」は選択することを表すカードです。つまりは迷ってはいけないという強いメッセージが来ていることがわかります。


グラン・タブローでリーディングに物足りなさを感じたり、方向性が難しくなってきた場合は、このようにハウス読みで深める方法があります。

数字を追うのに困ったり、複雑に感じたりもするでしょうが、楽しみながら進めてみましょう。